海外視察報告書デジタルカタログ
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TOPICS3 総統府・中正紀念堂 14 【総統府】 台湾の国家元首は「総統」と呼ばれるが、その総統が執務する公邸が総統府。現在使われている建物は日本統治時代の1919年に完工し、日本政府の台湾総督府として使用されていた。戦後は台湾総督府となり、各軍の最高司令部が置かれたとのこと。赤レンガと白い花崗岩で造られたルネッサンス様式の異国情緒あふれる建物は完工から2019年で100周年を迎えた。第二次大戦で爆撃の被害にあったが修復が行われ、1998年には歴史的な建築物として國定古蹟としても登録されている台北のランドマーク。日本の方角に向かって東向きに建つ総統府は上空から見ると【日】の字の構造になっているとのこと。また建物の真ん中にそびえる60メートルの中央塔には台湾初のエレベーターが設置されている。 当日は入り口で憲兵によるパスポートの確認と手荷物検査が厳重に行われ、その後金属探知機によるチェックも経てようやく建物の中に。因みに愛煙家の会員はライターを入口で預けたうえでの見学となった。 台湾総督府は植民地統治の中心となったため、建物は国威を示すために随所に当時の最新技術や特殊な工法が採用導入された独特な設計となっており、それらの解説を聞きながら建物内を見学。台湾の民主化に関する展示や歴代総統の紹介コーナーもあり、短い見学の時間であったが台湾の歴史を学ぶことが出来た。 因みに月に一度は全館開放日となり1階展示室、中庭のほか、中央ホールや大会議室なども見学できるとのこと。台湾を訪れる際にはこうした機会を活用いただくのもいいのではないか。

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