海外視察報告書デジタルカタログ
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団長所感 今回の海外研修には、多くの会員の方が参加していただき、誠にありがとうございました。総勢34名と過去最大の参加人数だったとお聞きし大変嬉しく思いました。4年振りに開催という事と、視察先としては近いという事や、台湾有事が叫ばれており、訪問するなら今では、といったタイミングもあったかと思います。そして何よりも台湾のデジタル省オードリー・タン大臣と直接会ってお話が聞けるという事と、半導体の分野で発展著しい新竹サイエンスパークの視察が出来るという事が大きかったのではないかと思います。 当初、30分くらいの講演会があり、その後 意見交換会になる予定でしたが、ほとんどの時間が同友会会員からオードリー・タン氏へ直接の質疑応答となりましたが丁寧にお話をしてくれました。会議終了後には一緒に写真を撮ってくれるなど、思ってもいなかった機会があって大変嬉しいう事に対して、これまで それほど必要と感じていなかったのではないか。デジタル技術が何のためにあるのか、国民の実際のニーズを把握し、様々なニーズに対応する為である。台湾は緊急時の支援金の配布にしても、現金、振込、電子払いと国民のニーズに合わせた方法で支払いを行っているのである、といった話が印象的でした。一方日本は最初から仕組みが出来ており、それに国民が対応するような形になっていると感じました。 新竹サイエンスパークで印象的だったのが、かつての日本への留学生に聞くと、近年は台湾からの留学生はあまり日本に行きません。今は日本の研究機関よりも台湾の方が進んでいると思っています。台湾で研究した方がより高いレベルの研究が出来るとの事でした。日本も相応の高いレベルの研究の維持が必要だと感じました。最後に戸所・吉野代表幹事を始めとする参加者の皆様、そして台南において大変美味しい蟹料理を教えていただいた菊池さんに感謝しつつ、今回の報告とさせていただきます。 い時間となりました。印象的なのが、質問の中で「なぜ日本はデジタル化が遅れているのか」という問いかけに対して、台湾は当時 様々な場面で「デジタル化」が非常に切実な課題であった。コロナパンデミック時には、全国民にマスクを配布する為、在庫を確認する仕組みを作った。実はSARSの流行への対応が一番初めであり、既にパンデミックに対する対応に取り組んでいたのだという。それに比べて日本は「デジタル化」と1 国際委員長 田中 德兵衞 「外から見た日本の今」

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