海外視察報告書デジタルカタログ
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6 【赤崁楼】 1600年代半ば、台湾はオランダ人の統治下に1875年、牡丹社事件によって台湾を防衛する命台南最古の歴史建造物。現在国定古蹟に指定された台南の代表的な観光スポット。1652年にオランダ人に創設されたもので、もとはプロビンティア城(オランダ語で永遠の意味)と言われていたが、現地の人たちはオランダ人のことを紅毛と呼んでいたことから別名「紅毛樓」と呼ばれる。 置かれており、オランダ人が台湾の農民に対して重税を課したため、台湾人は不満を募らせ1653年、農民による「郭懷一事件」を起こし、農民が当時竹で作られていたオランダ人の陣営「普羅民遮城」を攻撃した。この反乱は台湾人4千人が殺されるという悲惨な結果となったが5日間で鎮圧された。オランダ人はこの事件を機に自分たちを守るために同じ敷地内にもっと頑丈な城として赤嵌樓を建てたのである。 赤崁楼は1862年の大地震により全壊。その後を受けた沈葆楨が海神の庇護に感謝するために建立したのが清朝時代の中国様式建築の海神廟(下の写真)。その前には9基の御贔屓牌が建てられており、石碑には満州文と漢文で詩文が刻まれている。

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